閲覧/ウェブ/閲覧用アクセシビリティ

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ウィキメディアのプロジェクト群では、言語やスクリプトに無関係に、インタフェースのアクセシビリティを確保し読みやすくする必要があります。 この件は、多数派ばかりでなく特別なニーズのある個人も対象にしています。 現状のデスクトップ版でもモバイル版でも、 タイポグラフィ(字組み)は可読性を阻害しています。 また、夜間モード(night mode)を使うと周辺が暗くても読みやすく、またコントラストを下げた読書環境を好む利用者の役に立つはずです。 現状では、この機能をインタフェースに盛り込んでありません。

既定の字組み(タイポグラフィ)を変更したいと考えます。 タイポグラフィと夜間モードに関してはこれに加えて個人設定にも組みこむ予定です。 これらの変更は利用者がログインしていてもログアウトでも、利用できます。

更新情報

2023年12月:新ベータ機能:閲覧アクセス性の向上(2022年版ベクター)

The new menu in the un-pinned version, next to the user name

The Web team from the Wikimedia Foundation launched a new beta feature. The goal is to make reading on desktop more comfortable. The feature is only available to logged-in editors using the Vector 2022 skin. To try it out, go to the "beta" option in the user menu and select "Accessibility for Reading (Vector 2022)". You may also enable it on all wikis using the global preferences.

In the new menu, there are three text settings – small, standard, and large. Small is the current default. Large is for users who need additional increase in size. The standard setting may later become the new default. This was recommended by both the literature research and prototype testing. To this menu, we have also added the page width setting. Before, it was available in the bottom corner of the screen. Now, it's easier to find. The menu is pin-able in a similar way to the Tools and Main menus, both placed in the side columns of the desktop interface. When it's not pinned, it's displayed next to the user name.

About the above mentioned prototype testing: in October and November, we shared a prototype with 13 Wikipedia language communities. It allowed editors to experiment with different text settings, and report which configuration was most comfortable for them. We received feedback from 632 users. They were interested in changes and preferred options that fit within three size categories – small, medium, and large. You may learn more about the testing here.

We welcome you all to try the new menu. We will collect your ideas and comments to make this feature better. Please, if you have the time, check it out and give us your thoughts!

背景

{{void|1= === この課題の取り組みはなぜ重要か ===}} この数年をかけて、当チームではベクター外装2022年版を多くのウィキに導入しました。 その設計思想とは、閲読の体験をもっとよくするためでした。 目標はもう1つあり、既存の利用者にも快適な体験を提供しつつ新規の利用者がもっと参加しやすくできないかという点です。 しかしながら、可読性にはまだ当チームが提示できていない課題がいくつかあります。 当プロジェクトの下調べ中に認識した課題のひとつは、文字そのものの大きさでした。

可読性がより高い電子文書と比べると、デスクトップ版でもモバイル版でも私たちの読むスピードは落ちます。 すると読んだ文章を覚える能力にも波及します。 ここで忘れてはならないのは、読者はじっくり読むときと流し読みするときがあるという点です。[1] 文字組みを改善し、プロジェクト利用が前述のどちらの方式でも対応できるようにしたいと考えます。

同時に、私たちのデスクトップ版のサイトでは文字サイズの変更を認めておらず、利用者の快適性に適合しません。 そこで、特別なニーズや好みのある読者は代替策としてブラウザの機能に頼り文字サイズを変更しています。 これらの機能性はブラウザによっても異なり、私たちの利用者インタフェースも必ずしも適合していません。 ツール、ナビゲーションなどに問題を生じています。 {{void|1= === 年次計画の内容 ===}}

財団2023/2024年次年計画から引用 

質の高い閲読体験を利用者全員に確保するため、ページ閲覧件数の15%について既定の経験を調整し、利用者個人ごとのニーズや制約に適合させること。

この主な成果(KR)の着目点は、私たちのインタフェースについて、必要に応じて個別のニーズに対応する機能を与えるかどうかです。 ここで述べる理論とは人々は自分たちのニーズに応じて調整できるインタフェースやウェブサイトで、他よりも関与していると感じるとするものです。 これに含まれる作業はダークモード、テキストや段落の密度調節(字詰め・行間)、文字サイズのカスタム化などが考えられます。 この適応は、一部はインターフェースが自動的に実行するもので – 一例として機能またはツールの適応版を作成すること、ダークモードがオンになるかどうか利用者が使うブラウザもしくはデバイスの設定を確認することが該当します。 あの事例では、この適応は意図的なカスタム化を伴います – 利用者が個別の場合ごとに(であっても限定的でない)既定以外の状態を選ぶ選択肢を設けます。 アクセシビリティ(利用可能性)の観点から考えた場合、アクセシビリティ向上のためにスタンドアロンでしか組めない機能に注力するのか、あるいは既定に設定できるかどうかを重視して今よりアクセシビリティを改善するのか、後者の場合は利用者の好みが異なってもカスタム化する選択肢を残すのか。 固有の数値「15%」を定めて、 iOS ウィキペディア・アプリの利用者が既定の経験にどう順応するか観察しました。 アプリの利用者の59%はテーマを既定以外に切り替えています。(ダーク、ブラック、セピア) 基本としたこの数値は予断に根ざしており、ウェブ上でウィキペディアを使う常習の利用者なら、閲読経験が変わってもじっくりと順応するだろうし、たまにしか使わない人とは異なるだろうと考えています。

プロジェクトの概要

閲覧と可読性プロジェクトの一環として、当チームでは主に2つの取り組みを担当します。

  1. サイトの字組み(タイポグラフィ)を改善して利用者が好みの設定を選べるようにすること
  2. 利用者が好みで選ぶ夜間モードの導入。

目標

字組みの改善

当プロジェクトの目標は、以下のとおりです。

  1. 問題点を識別して理解を深めること。 字組みについてウィキ群にある現在の問題点を評価し分類すること
  2. サイトをもっと読みやすくすること。 モバイル版でもデスクトップ版でもサイトの可読性を改善すること
  3. 複数の言語や書字方式に適合する字組みを提供すること。 さまざまなコミュニティの知恵と支援を得て可読性を最適化すること
  4. 利用者が字組みを好みにカスタム化できるようにすること。 個人設定に文字設定をめぐる項目を導入すると有効な対象とは、特定のニーズを抱えたり好みの決まった人たち

夜間モード

  1. 暗い照明の下でも記事の可読性を改善する
  2. 夜間モードとその設定を見つけやすくして使えるようにする

日程表と作業段階

字組みの改善

段階 期間 説明
1a 文献調べと調査 7月– モバイル版やデスクトップ版について研究者の主張を聞いて学びます。
1b 試作版のテスト + コミュニティとの協議 10月– 前回のテストに参加した編集者のほとんどは文字サイズの拡大に反対ではありませんでした。 それぞれ出身のコミュニティが異なります。 既定を変更するかどうか、変えるならどうするのか、コミュニティと協議して判断します。 言語ごと、書字方式ごとに異なる設定をするかもしれません。
1c ベータ機能の展開 2023年12月 字組みの改善はベータ版機能としてすべてのウィキに展開、コミュニティの皆さんに試用してみてフィードバックを投稿するようお願い中です
2 展開先はパイロット運用ウィキ テスト参加コミュニティと共同し、テストを繰り返す
3 展開先は全てのウィキ 未定

夜間モード

段階 期間 説明
1a 技術面の評価 9月– 夜間モードの実装は、複数の発想の検討、採用する実装の決定を行います。 夜間モード用ガジェット、アプリとダークモードなどを評価をします
1b コミュニティと協議する 11月/ 夜間モードがきちんと機能するように編集者の皆さんと協働して、コミュニティが管理するコードの調整を進めます(テンプレート類ほか)。 皆さんとブレインストームしてから、コミュニティが管理するコードを適宜に変更
2 開発と試作版のテスト 未定 試作版を繰り返しテストする
3 パイロット版の展開 未定 テストの結果を受け、ベータ版をテスト参加者のコミュニティに展開の予定です。 バージョン1はログイン利用者限定の「ベータ機能」にするかもしれません。
4 全利用者向けに展開 未定 コミュニティが管理するコードの調整を完了、ログアウト利用者にも夜間モードが利用可能になります。

参加方法と連絡先

これまでの調査と試行

プロジェクトの評価

当プロジェウトの成否は定量的、定性的に測定します。 具体的には、以下の各点を検討の予定です。

  • 試作版の作成と開発は調査の裏付けを得て決定する
  • 利用者テストとコミュニティからの聞き取り調査に基づいて可読性の質的な改善を確認する
  • Ys よりも長いセッションのX% 以上でタイポグラフィをカスタム化してあること
    • 注記:変数は検討中(TBD)
  • 全セッションのX% 以上で夜間モードを採用していること
  • 読みの深さに顕著な変化がないこと

脚注